亜鉛で髭が薄くなる?

髭を薄くする成分として、ここでは「亜鉛」についてくわしく見ていきましょう。亜鉛とはどのような成分なのか。肝心の髭を薄くする効果やはたらきはあるのか。どのように髭に影響するのか。効果を実感できるまでにはどれくらいかかるのか。また副作用や危険性などはあるのか、など、亜鉛の気になる点についてまとめています。

亜鉛とは

亜鉛(Zn)とは16種ある必須ミネラルのひとつで、銀白色の金属です。古来より、真鍮の原料として活用されてきました。現在では真鍮のほかに合金やメッキ、電池などの材料とされています。

金属だからといって人体に摂り入れてはいけない、というわけではなく、食事の亜鉛含量が少ないと亜鉛欠乏症に陥るため要注意。味覚障害や貧血、免疫力の低下をはじめ、精子が減少したり月経が止まってしまったりといった生理現象にも影響をおよぼす、重要な成分なのです。

亜鉛の効果

人体においては、亜鉛は骨や骨格筋、皮ふ、脳、肝臓、腎臓などに存在します。そのはたらきは多岐にわたっており、エネルギー代謝、新陳代謝、免疫反応など、ひとが生きていくうえで欠かせない機能を維持するのに必要なのです。

舌のなかにある味覚細胞においても重要な役割をもっているため、亜鉛が不足してしまうと本来の味がわからなくなったり、異物を口にしてしまったりするなどの障害が出るため、食生活にダイレクトに影響してしまいます。

また、亜鉛には新陳代謝を活発にし、成長を促進する効果も。300種類にもおよぶ酵素を活性化させる力や、ビタミンAの代謝を助ける効果もあるので、抗酸化作用を高める作用も期待できます。そのため、アンチエイジングには欠かせない成分のひとつだといってもいいでしょう。

精子を生成したり運動能力を高めたりするはたらきもあり、とくに男性にとって亜鉛の存在は欠かせません。これは、前立腺で亜鉛が性ホルモンの合成に必要不可欠なはたらきをしているからです。アメリカでは、亜鉛はセックス・ミネラルといわれています。もちろん、男性だけでなく女性にも亜鉛は必要で、不足するとホルモンバランスの乱れによる生理不順や基礎体温不順、精神面の不安定などを発症することも。

そのほかにも、亜鉛はアルコール脱水酵素がアルコールを分解することを助ける効果や、インスリンの代謝を助けて血糖値を下げる効果など、さまざまなはたらきがあることも知られています。

亜鉛が髭に与える影響

亜鉛と髭の関係、といわれても、なかなか結び付きにくいでしょう。実は、亜鉛と髭の濃さは密接に関連しているのです。

たとえば、青髭となってしまう要因のひとつとして、アンドロゲンの一種・ジヒドロテストステロンの存在があります。ジヒドロテストステロンが過剰に分泌されると男性ホルモンに悪い影響を与えてしまい、髭の発育を促進する悪玉ホルモンの生成を誘発してしまうのです。

しかし、亜鉛にはこのジヒドロテストステロンの発生を抑えるはたらきがあり、青髭を生む土壌を根本から絶ってくれるというわけ。また、亜鉛には女性ホルモンのはたらきを活性化させる作用もあり、アンドロゲンがホルモン界を蹂躙することを防ぐ効果も期待できます。

髭の悩みを引き起こすのは、なにもジヒドロテストステロンだけではありません。同じ性ホルモンでも、髪の毛の成長をうながすのは女性ホルモンのエストロゲン。髭をはじめとした眉毛以下の体毛の成長をうながすのが、男性ホルモンのアンドロゲン。アンドロゲンには、ジヒドロテストステロンのほかにも、テストステロンやデヒドロエピアンドロステロン、アンドロステンジオンなど、いくつもの種類があります。

髭を濃くするおもなアンドロゲン(男性ホルモン)

  • 【テストステロン】男性ホルモン中の90%を占める一大勢力。女性よりも10倍~20倍と、男性のほうに圧倒的に多く存在し、体毛を濃くする要因に。
  • 【デヒドロエピアンドロステロン】テストステロンのような影響力はなく、髭の濃さにかんしては「少し悪さをする程度。
  • 【アンドロステンジオン】睾丸でテストステロンに変化する。直接、髭に作用はしないものの、テストステロンのもととなるので、無関係ではない。

これらのアンドロゲンが増えて動きが活発になれば、そのぶん、エストロゲンの活動が抑制され、髪は薄く、髭は濃く、という二重苦になってしまうのです。アンドロゲンを抑制し、髭の悩みを解消するためにも、亜鉛は欠かせない成分だといえるでしょう。

また、男性ホルモンが活発にはたらくことを抑えるということは、過剰な皮脂の分泌を抑制することにもつながります。皮ふを常に正常な状態にキープすることで、体毛の生えにくい体質改善への期待も。亜鉛は、直接的にも間接的にも、髭にアプローチしてくれるわけです。

亜鉛の摂取はサプリやローションがおすすめ

ですが、人間は亜鉛をからだで生成することができません。しかも、成人男性でも蓄積量が2~3gという少ない微量元素であるため、体内に貯めておくこともできないのです。同じ微量元素の鉄分でも4~5gといわれていますから、その少なさがわかるでしょう。

しかも亜鉛は、髭の抑毛よりも生命活動に優先して使われる成分。アルコールを口にしたり運動をしたりすることでの消費されるほか、ストレスやダイエットの影響などでも消耗してしまうため、日常生活ですぐに消費してしまいます。そのため、適宜、外部から摂り入れる必要があるのです。

亜鉛が豊富に含まれる食材として知られているのは、カキ、レバー、卵黄など。牛肉のなかでも牛肩ロース、チーズのなかでもパルメザンチーズなど、特定の部位や種類の食材・食品に多く含まれているケースもあります。

亜鉛の1日の摂取目安量は9mgから12mgといわれていますので、これを目標に摂取することをおすすめします。カキなら5個、レバーなら200g、卵黄なら卵20個分、牛肩ロースなら200g、パルメザンチーズなら150gが目安です。

とはいえ、こうした食品を毎日の食事で口にするのはかなり大変。亜鉛サプリを飲んだり、抑毛ローションを使ったりするなどして髭のケアをするのが、かしこい亜鉛の活用法かもしれません。

効果を感じるまでどれぐらい時間が必要?

亜鉛の効果は、すぐにはあらわれません。亜鉛を摂取したからといって、数日で髭が少なるようなことはなく、長いスパンで考える必要があります。

亜鉛によって髭を「抜く」のではなく、その効果は男性ホルモンにはたらきかけることで、あくまで発育を抑制するもの。毛周期に影響を与えながら抑毛するため、髭が生えるスピード少しずつ遅くなる、といった感じです。

目に見えてすぐに結果がでるわけではありませんので、個人差はあるものの、最低でも数か月は見ておいてください。長い人だと1年~の期間を要することもありますので、亜鉛だけでの抑毛を考えている方は頭に入れておきましょう。

亜鉛服用時の注意点

髭にかんしてだけではなく、人間にとってなくてはならない成分、亜鉛。ですが、「髭を薄くしたい」と大量に摂取しても、あまり意味はありません。人体には、亜鉛が過剰に摂取されると必要な分だけを蓄積して、過剰摂取分を排泄するという機能があるからです。

しかし、それは自然食品からの摂取でのケース。サプリメントなどで毎日続けて過剰摂取すると、事情は異なります。急性亜鉛中毒として、目まいや吐き気に襲われるほか、胃障害など消化器官系に影響がでることも。

また、継続的な過剰摂取は亜鉛が直接影響をおよぼす以外にも、鉄欠乏症や銅欠乏症をまねく可能性もあります。これは、亜鉛によって鉄や銅の吸収阻害が引き起こされるため、元来、からだに吸収されるべき鉄や銅が摂取できなくなるからです。

鉄欠乏症、銅欠乏症が引き起こされると、貧血や下痢といった症状だけでなく、善玉菌の濃度低下、免疫障害、神経症などの症状に見舞われることに。

厚生労働省がまとめた『日本人の食事摂取標準』では、成人男性の推定平均必要量は1日6mgで推奨量が1日7mg。上限量が1日30mgとされていますので、サプリなどを活用する場合は容量・用法を守り、過剰摂取は控えるようにしてください。

亜鉛の実力

亜鉛は男性ホルモンに作用にして、からだの内側から髭の抑毛をうながす成分です。髭が生え変わる毛周期のたびに、少しずつ影響をあたえます。そのため一朝一夕では効果は期待できません。

即効性はないものの、人間のからだには必要な成分、かつ、現代人には不足しがちな成分でもあるため、できる限り摂取することが望ましい成分でもあります。

男性ホルモンへはたらきかけるため、髭やムダ毛を薄くするだけでなく、頭髪の抜け毛にも効果が期待できるというメリットも。セックス・ミネラルといわれるだけあって、生殖機能への効果も抜群です。

ただし、サプリなどでの必要以上の継続摂取は厳禁。急性亜鉛中毒や鉄欠乏症、銅欠乏症などを引き起こすリスクがあるため、きちんとした容量・用法で使用することが肝要。

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